広告屋が教えます!優良中古車の“探し方”

中古車を買おうと思ったとき、クルマはどうやって探しますか?家族や知人から教わったショップで探す、チラシや広告のお店に問い合わせる、中古車フェアに出かけてみる、カーセンサーネットやグーネットなどの中古車情報サイトで検索するなど・・・。
探し方はいろいろありますが、今回は、私の業である“広告屋”という目線から、中古車の選び方・探し方をご紹介します(^^)。

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中古車のチラシ・雑誌・新聞の広告表記にはルールがある

チラシなどの中古車広告には、各車両ごとに車種名・価格・年式や色、走行距離等、さまざまな情報が記載されています。中古車情報サイトでの検索なら、かなり細かな情報まで目にすることができますが、チラシや新聞・雑誌広告などでは掲載スペースが限られるため“必要最小限の内容”のみ記載されることとなります。

中古車広告には記載が必須な項目があります。「自動車公正競争規約」という、公正取引委員会から認定されたルールに則ったもので、それが“必要最小限の内容”です。中古車を買う人が安心して購入できるように、嘘やまぎらわしい広告とならないように定められています。

参考:自動車公正取引協議会の中古車広告のルール

www.aftc.or.jp

中古車は新車と違い、1台1台状態等で価値が変わる

自作のプライスカード

新車の場合は同じ車種なら価格は常に一緒で、グレードやオプション、ディーラーの値引きなどでのみ価格が変動します。対して中古車は、同じ車種でも1台ごとに状態等で価値が変わりますので、その車両の判断基準となる情報は買い手にしっかりと説明されなくてはなりません。

例えば、同じ車種でも、駆動方式が4WDの場合は2WDより価格は高くなりますが、広告にその記載がなかったり、間違っていたりすると、“広告では安かったはずなのに・・”といったトラブルになりかねませんね。さらに“おとり広告”といって、実際には在庫が無いお買得なクルマを客寄せとして広告に載せて、ショップに出向いたときに違うクルマをセールスするといった行為ができないように、広告に載せるべき情報がしっかりと定められています。具体的には以下の通りです。

  1. 車種名・グレード
  2. 排気量
  3. 駆動方式
  4. 年式
  5. 車検の有無
  6. ミッション
  7. 走行距離
  8. 価格
  9. リサイクル表示
  10. 修復歴
  11. 法定整備
  12. 保証
  13. 車台番号(の一部)

広告によっては、ナビやアルミなどの有無が記載される場合がありますが、それらはあくまでもアピールポイントで、必須項目ではありません。但し、少しでも情報が多ければ、中古車を探している方にとってはメリットになります。では、私の愛車フリードを例に、“中古車広告の見方”を解説していきましょう。

中古車広告の車両情報の見方

中古車広告サンプル

1)車種名・グレード
私の愛車・フリードですが、車種名はフリード、グレードはGのジャストセレクションとなります。中古車広告では、メーカー名(ホンダ)の記載は省略されている場合が多いです。
グレードとは、クルマの仕様を表します。グレードによって外装や装備が変わってきます。もし、スライドドアが両側電動か、エアコンはオートかなど、知りたい仕様があれば、グレードで確認するよりも、そのクルマについてショップに直接尋ねてみるのが良いでしょう。クルマの仕様はグレードだけでなく、オプションの装着等で変わってくるからです。

2)排気量
フリードは1500ccのみですが、車種によっては排気量が複数設定されている場合が多々あります。その年式によっても変わりますが、フィットだと1300ccと1500ccがあったり等。排気量も価格差に影響しますので記載が必須となります。

3)駆動方式
2WD、4WDがありますが、一般的に雪道や悪路に強いのは4WDで、価格は若干高めです。逆に4WDは部品が増え重量が増すため、燃費は悪くなります。さらに最近では、中古車市場でもハイブリッド車や電気自動車などが普通になってきており、一般的なガソリン車か、ハイブリット車か、ディーゼル車か等の区別も気になるところです。それらの動力種別は“パワートレイン”と呼ばれ、同じ車種でもパワートレインが複数設定されている場合があります。フリードもガソリン車とハイブリッド車の2種類があります。
パワートレインについては今のところ、広告上での必須項目とはなっていませんが、中古車を買う側にとっては重要な情報なので、いずれは必須項目として加わるかもしれませんね。

4)年式
年式とは、そのクルマが新車として販売され、初めて登録された年月を指します。中古車広告では、“H24年式”のように月は省略されている場合が多いです。頭文字のHは“平成”の略号です。ちなみに私のフリードはH24年式ですが、登録が2月のため、その前年のH23年10月に発表されたモデル(その後H24年4月と11月にマイナーチェンジあり)となります。同じ年式でも、マイナーチェンジ等でボディカラーの設定や装備などが異なる場合があります。

5)車検の有無
中古車には、販売時に車検期間が残っているクルマと、車検切れのクルマがあります。“検/R3.5”等と記載がある場合は、車検が令和3年5月まで残っています。逆に“検/新規”、“検/無し”、“検/車検整備付”等と表示されているクルマは、クルマを購入する際、車検整備代を負担する必要があります。“検/車検整備付”の記載は、一見車検があるようにも取れますが、これは車検が残っているわけではなく、販売時に車検を取り、その費用が広告の価格に含まれていますという意味です。つまり、検/新規”、“検/無し”という表記では、広告の価格以外に別途車検整備代がかかるということとなります。

6)ミッション

いわゆるマニュアル(MT)、オートマ(AT)のことです。さらにオートマの1種である無段変速機(CVT)は、オートマと区別して表記される場合があります。CVTの特徴は「変速ショックがなく走りが滑らか」「通常のオートマ車に比べて低燃費」等があります。

7)色

中古車広告の場合、クルマの色は略称で表記される場合が多いです。私のフリードは“プレミアムブラキッシュパール”という色で、普段は黒く見えるが、光に照らされると紫っぽく見えるという、略するには難しい色なのですが、サンプル広告ではブラックとしました。

8)走行距離

5万キロ程度まではそこそこのお値段がする中古車両が多いですが、10万キロに近づくあたりでかなり価格が下がります。今のクルマは、前所有者が大事に乗られていればけっこう長持ちする場合が多いと聞きます。

あと、私がフリードを購入する際に、とある中古車のスペシャリストから受けたアドバイスが“走行の少ない低年式車より、過走行気味の高年式車(新しめの車)を選ぶのが良い”と言われました。当然、高年式で低走行なら望むところですが、その分値も張ります。低年式車は、たとえ距離を走っていなくても経年劣化の心配がありますが、逆に高年式車は、新しいし傷みも少ないのでまだまだ乗れるということでした。もちろん、その他の状態等も考慮して選ぶのがよいと思います。ちなみに過走行とは、年間1万キロ以上の走行が目安となります。

私のフリードは67,000kmで購入

9)価格

中古車広告の場合、主に2通りの価格表記法が存在します。まず1つ目は、総額表記です。サンプルの広告は総額表記の例で、黄色い文字の金額は車両本体価格に加えて車検整備代を含むすべての諸費用を合計した金額(実際に支払う額)を表し、かつてはコミコミ価格と呼ばれていました(現在では、誤認がないように支払総額という言葉を使っています)。そしてもう1つが、車両本体価格のみを表示する方法。サンプル広告の黒字部分のうち、車両本体価格のみを表示し、その他の諸費用はお尋ねくださいといった体裁です。その価格が支払総額か、車両本体価格かはしっかり把握しましょう。

10)リサイクル表示(リ済込・リ済別)

中古車購入に係わる諸費用の一種です。こちらは、カーセンサーネットの解説を引用させていただきます(^^)。

www.carsensor.net

11)修復歴

文字通り、事故などにより修理した箇所があるかの有無を表します。但し、あらゆる修理が対象となるわけでは無く、基準が定められています。こちらはグーネットの解説を引用させていただきます。

www.goo-net.com

12)法定整備

法定整備とは、国で定められた12ヶ月・24ヶ月点検の実施状況を表します。中古車広告での整備とは法定整備を指し、いわゆる“車を清掃しておきました”みたいなショップ独自の手入れとは異なります。

13)保証

中古車広告では、保証の有無の記載は必須です。但し、具体的な内容(保証期間が何ヶ月で、走行距離が何キロまでなど)は、ショップでの確認としている場合があります。また、保証有りの場合は、その費用が価格に含まれなくてはならないので、有償保証の場合は、そのような明記が必要です。

14)車台番号(の一部)

車台番号とは、その車にだけ与えられた固有の製造番号です(ナンバープレートとは異なります)。前述の“おとり広告”防止のため、下3ケタの数字を広告中に明記し、その車両が実際にショップで販売されていることを証明します。

パワスラ!?Bカメ!?中古車広告独特のアピール用語

フリード 初のセルフ給油

納車後、初給油の記念ショット(^^)

最後に、サンプル広告の★印の部分、アピールポイントについて解説します。

私のフリードサンプルではごくわかりやすい内容を記しましたが、中古車広告は前述の通り、文字を入れるスペースが限られます。いかに手短にアピールするか、販売側は趣向を凝らしています。

それゆえ、見慣れると分かるけど、聞き慣れない略称もけっこうあります。思いつくところを少しだけ挙げておきます(^^)。

パワスラ・・パワースライドドア

Bカメ・・・バックカメラ

クルコン・・・クルーズコントロール

18AW・・・18インチアルミ

後期・・・マイナーチェンジ後のモデル等

サスコン・・・エアサスコントローラー などなど

いろいろ挙げるとキリが無いのでこのくらいにしておきます(^^)

中古車は縁だから

中古車の探し方はいろいろありますが、私のフリードも探そうと動き出した次の日に見つかり、とある方に“クルマって縁だから”と言われました。

というわけで、中古車広告の基礎知識をご紹介しましたが、そのクルマに出会った際のフィット感もなにより大事です(^^)。

さて、本日のおすすめYouTube動画ですが、フリード手洗い洗車の様子を収めた一本をチョイスしました。じつは、フリードに乗りかえるまで、機械洗車は経験があるものの、コイン洗車場を訪れたことがありませんでした。それまでは手洗いなんてとても面倒なものと感じていましたが、フリードを迎えて以来、愛情を込めて洗いたくなるという心境の変化がありましたよ。ではみなさんにもいい中古車との出会いがあることをお祈りしたいと思います。

youtu.be

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